womb to tomb

KLCで顕微授精の末に授かった、まだ見ぬわが子の成長記録と自分の体調変化、その他思うところ。

W32 Day5

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行楽風弁当を二つ抱えて日暮れからいそいそと向かった先は、いつもの産院のいつもの健診。妊娠後期に入っていよいよ血糖値を厳密にコントロールしようとなると、当然外食など出来るわけも無く、出先での食事も持参せざるを得ないのだ。

なかなかストレスの溜まる食生活ではあるけれど、地道に続けている甲斐があってか、あなたの発育に血糖増加による悪影響は出ていない様で、今日のエコーでも推定体重は約1,900gと過不足ない成長っぷりを確認することが出来た。

ちなみに日に日にあなたが重くなる一方で、わたしの体重は食べづわり花盛りの夏をピークに寧ろ減少傾向にあり、妊娠前から2.5kg増で留まっている。この状況が若干心配になって医師に確認したところ、胎児が適切に育っている限り母体の方は問題無いとのこと。それであれば、現在の自分の食習慣の中には太りたくない妊婦仲間にとってはヒントになることがあるかもしれないので、その中でも一般的認知度が低いポイントを幾つかつらつらと記しておこうと思う。

 

・六分割食による体重減効果

妊娠糖尿病の診断を受けてから朝昼晩の食事をそれぞれ二分割し、一日六回に分けて摂取する様にしたところ、食べる内容は以前と同様であるにも関わらず体重が減少した。通常食事を摂って血糖値が上昇すると、糖を体内に取り込むべくインスリンが放出されるが、このインスリンには過剰なブドウ糖を脂肪に変えて蓄積し、また既にある体脂肪を消費しにくくする働きがある。分食して一回あたりの食物摂取量を少なくすることで、血糖値の上昇幅が抑えられる為大量且つ急激なインスリン分泌も抑制されることになり、その結果痩せやすくなったのだと思われる。

なので体重増加を避けたいのであれば、妊娠糖尿病でなくとも食事を分けて、少量頻回にするとよい。なお分割食には、三度の食事の間に果物やパン等の軽食を摂るやり方もある様だが、それだと素人にはカロリーや血糖値の管理が難しいので、単純に一回の食事を二等分して摂る方法がお奨めである。

 

・浮腫み防止には減塩の前に変塩

浮腫みによる体重増加に効果があるとされる減塩だが、個人的な体験から述べると、調味料が起因と見られる浮腫みが発生するのは決まって外食した時である。外食店は一般的に味付けが濃い所為もあろうが、実はわたしは管理入院中の塩分制限された病院食でも四肢や舌が浮腫んでしまい、夜は喉の渇きで目が覚めたのだ。

一方自宅で調理したものは、多少塩辛いものを食べても浮腫みが悪化することはない。ここから推測するに、浮腫む要因は、塩分の量よりもその質である様に思う。というのも、一般的に使われている精製塩は成分の99%以上が塩化ナトリウムなのに対し、自宅で使用している天日塩はその割合が85%程度しかなく、残りはカリウム、マグネシウム、カルシウム、鉄などで構成されているからだ。単に味が好ましいという理由で使ってきた我が家の天日塩だが、その優れたミネラルバランスが吸収においても排泄においても臓器の負担を軽減させており、敢えて減塩せずとも身体を浮腫ませることは無く、寧ろ必要な栄養素の供給源となっているのだろう。

巷では、塩を極力減らしているのに浮腫みが全く改善せず体重が増えまくって困る、という妊婦の声をよく聞く。それであれば、無闇に減塩をする前にまずは一度その質を見直してみてはどうだろうか。勿論塩だけでなく、醤油や味噌等全ての調味料を天日塩を使った良質のものに変更することになるし、科学調味料や加工食品等はほぼ使えなくなるけれど、徹底的にやればやる程その効果には目を見張ること請け合いである。

 

・ヨーグルトの自分への整腸効果を見極める

ホルモンバランスの変化や肥大した子宮による腸の圧迫の所為で、妊娠中は便秘からの体重増も起こりがち。そしてその対策として、腸内の善玉菌を増やそうとヨーグルトを積極的に摂取している妊婦も多い。が、毎日ヨーグルトを食べているにも関わらず、スムーズなお通じを実感出来ていないならば、ヨーグルトが整腸に効いていないばかりか寧ろ逆効果になっている可能性があるので、一度その食習慣を改めてみてはどうかと思う。

ヨーグルト自体は確かに多くの善玉菌を含んだ優れた食品ではあるけれど、それが我々個々の体質に合っているとは限らない。よしんばヨーグルトを食べてもお通じが滞らないとしても、便の形状が悪い、臭いが強い、お腹が張る、ガスが多い、等の症状があれば、腸内の環境は決して良いとは言い難い。

かくいうわたしも昔はヨーグルトを常食していたが、思い切ってヨーグルトを絶ってみたところ、明らかに便通が良くなって今では妊娠中でも有段者レベルの快便生活を享受できている。ここ数年我が家の乳酸菌摂取源は、ヨーグルトではなく専ら納豆、ぬか漬、漬物、味噌、しょうゆ、麹、酒粕、そして黒酢だ。日本人の腸には、こういった伝統的な日本の発酵食品の方が効果的であることが多いので、まずは二週間ヨーグルトに替えて積極的に摂ってみると日頃便秘がちな方も状況が改善するかもしれない。

「菌の種類によって体質に合うヨーグルトと合わないヨーグルトがある」という説もあるが、いかに身体に合った菌を含むヨーグルトを摂ったとしても、そもそも自分の様に乳たんぱくや乳脂肪が消化に負担となっている場合、腸内環境は決して良くならない。母体の腸内細菌叢が、分娩を通して子供にも受け継がれることを考えると、出産までに自分の腸内を整えることは、母体の体重管理の為だけではなく、将来の子供の健康の為にも非常に有益なことだ。